いわゆるギックリ(ぎっくり)腰
いわゆるギックリ腰、英語では acute low back pain、魔女の一撃です。
・・・この疾患は季節により変動があります。
意外ですが、春になる季節の変わり目(4,5月)、梅雨、年末、これが3本柱です。
「五十肩」と一緒で、「ギックリ腰」という病名はありません。
「急性腰痛症」という括りになり、原因もしくは結果として、腰椎椎間板ヘルニアや筋筋膜性腰痛、腰椎椎間関節捻挫などと、状態によって分類されます。
ひどい場合は、動けません。立てません。トイレにも行けません。
このような状態では、治療云々ではなく、とにかく寝ててください。
一人暮らしなら救急車を呼びましょう、生活できませんから。
微妙なのは、そっと歩くには大丈夫……こんな状態です。
「何とか頑張れば行けそうなので、予約空いていますか?」こんな感じの電話の時です。
頑張る必要はありません!大人しく寝てましょう!寝るのがつらければ立っててください!
おそらく、ソファとかに座っているのが一番痛いはずです。
治療院の往復を歩いたり、車に乗ることで悪化する可能性があります。
急性期は無理をして治療を受ける必要はありません。整形外科に行っても、痛み止めをもらうだけですから。
アイスパック(冷凍庫に保管してある保冷材など)で痛い所だけを冷やして、まず炎症を止めましょう。
10分冷やして、30~40分休む……これの繰り返しです。
じっとしていても痛みがある場合は、家にある市販の痛み止めを飲みましょう。
炎症が必ず起きていますので、安静にして冷やす、まずこれです。
温泉気分でお風呂で温めてはダメですよ・・・
会社?休んでください。
電車に乗って急ブレーキかけられたらどうしますか?
誰かがぶつかってきたらどうするんですか?
ギックリ腰は基本的には蓄積疲労です。
いきなりなったと思いがちですが、ジワジワくるギックリ腰もあります。
腰の周りに疲労が溜まっているのに、放っておいて耐えきれず爆発したのです。
脳が「休め!」と指示を出していると思ってください。
しっかり休んで治療しないと、急性腰痛は繰り返すことが非常に多いです。
ギックリ腰で、4,5回治療院に真面目に通った方が、完全に治ったと思ってメンテナンスせずにいたら、1年後にギックリ腰で再来院……これ、ホントに「あるある」なんです。
さて、歩くのに支障がないようでしたら治療院に行きましょう。
炎症がある時はマッサージはできませんので、
・整骨院
・鍼灸院
・マッサージとは違う整体院やカイロプラクティック院
に絞られてくると思います。
ひどいギックリ腰は一度では治りませんので、歯医者さんのようにしっかり通ってください。
そして、その後もしっかりメンテナンスしながら、筋肉強化してください。
どの筋肉を強化したらよいかは、治療院の先生から指示があるはずです。
鍼灸でも、痛い部分の鍼はサッとやる程度です。
遠隔治療で、足のツボを使用したり、子午治療をしたりして負担をかけないようにします。
いきなり腰を揉んだりするところだけは避けてください。
「昨日違う所に行ったら、揉まれて更に痛くなりました・・・」これも「あるある」なんです。
予約をする時に、しっかり自分の症状を言って、相手の説明を聞いてから予約を入れるようにしてください。
お金も時間も身体ももったいないですから。
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