日本は世界1、2位を争う農薬使用国
ということをご存知でしたか?
私達は、何となく漠然と、「国産ものは安心だ!」というイメージを持っています。
最近では中国の飛躍的な伸びがあるものの、実は日本は、韓国とずっと農薬使用量で1位を争っていました。
もちろん、高温多湿の気候であることや、国土が狭くどうしても限られた農地に沢山作るので、耕地面積当たりの使用量が多くなるという事情はあります。
しかし、農薬も薬です。人間が服用する薬でさえ、副作用のない薬はない、と言われるくらいです。化学薬品ですから、何かしらの影響が身体に合って当然です。ですから、「使用基準」や「残留基準」があるのです。
しかし、困ったことに、この「基準」が日本では甘いのです。
【日本で使用されている代表的な農薬】
①グリホサート系(ラウンドアップなど)
遺伝子組み換えで有名なモンサント社のラウンドアップは、1970年に開発された除草剤です。
発がん性がある他、胎児の奇形(出生異常)が心配されています。
グリホサートという除草剤自体は、100円均一でも売られている商品ですが、フランスやオランダではすでに販売禁止になっています。カリフォルニア州では「発がん物質入」という警告表示がついています。
②有機リン類
有機リンは農薬の一種で、神経系・呼吸器系に対する毒性がある化合物が多いことから、第二次世界大戦前後から殺虫剤として農薬に使用されてきました。元々はドイツの化学兵器開発(神経ガス)途中で考案されたもので、ほとんどの殺虫剤に入っています。あのサリンもこの1種です。
縮瞳や発汗、筋攣縮などの中毒症が心配される製品です。
③ネオニコチノイド類
ネオニコチノイドは、神経のシナプスに存在する神経伝達物質アセチルコリンの受容体に結合し、神経を興奮させ続ける殺虫剤で、胎児や子供の発達障害が懸念されています。
この製品は、EUでは規制がかかっており、フランス最高裁では「ミツバチ大量死の原因」として販売禁止の判決を受けていますが、日本での残留基準は、事実上基準のない中国を除き、世界で最も高い水準にあります。
【グローバルGAP】
ロンドン五輪で採用された「グローバルGAP(農業生産工程管理)」という規格があります。
ヨーロッパで始まったこの認証は、ヨーロッパの農産物の約8割をカバーしており、世界80か国以上で8万を超える生産者・団体が認証を取得する国際規格です。チェック項目は農作物の安全性のほか、農薬による水質汚染などを防ぐ方法や生産者の労働環境など約250もあります。
日本では農薬の使用基準が緩いため、ヨーロッパで使用禁止の農薬が日本では野放し状態です。WHOの報告書で胎児への危険性が指摘されている、トマトやタマネギなどの多くの野菜に使われる殺菌剤「プロミシドン」は収穫前日まで散布が可能です。
さらに水質汚染の原因(硝酸態窒素)である肥料の使用量についても、ヨーロッパのような規制がありません。最近、ミネラルウォーターにこの硝酸態窒素が含有されるようになったのはこのためだと言われています。
将来的に、この規格があらゆる場面で採用されると、日本の作物は海外へ輸出できない事態となることが懸念されます。
【農薬使用の実例】
数ある農作物の中で、無農薬栽培が最も難しいと言われているのがイチゴだと言われます。
そのため、農薬の使用回数も多く、生産量1位の栃木県の年間平均農薬使用回数が52回、2位の福岡県で63回、長崎県は65回となっています。南の地域ほど農薬の使用回数が多くなるのは、気温が高いと害虫の活動が活発になるからだと言います。
無理やりクリスマスに合わせて、冬にビニールハウスで栽培することも原因だと言われています。
ちなみに、リンゴで有名な青森県のリンゴに対する農薬使用回数は平均36回です。
このように、私達の想像に反して危険性が報告されている農薬の日本での使用は、諸外国に比べてみても、その規制が遅れています。
家族の健康のために、出来る範囲で無農薬(自然農)、有機栽培の作物を選んでください。
しかし、無農薬は価格が高いし、中々手に入らない……そうした時にどうするか!?
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