人の身体の7割弱は水分です。毎日摂取している「水分」が身体に大きく影響を与えます。

しかし、昔と違い現代ではその大事な「水」に問題が山積みです。

人間が生きる上で最も重要なのが「水」です。これは食よりも重要です。

人間の体の約70%弱は水でできています。人間は水分を摂らなければ、4~5日で命を落としてしまいますが、水さえしっかり摂っていれば、2~3週間は生きていられると言われています。

体内の水分のうち5%が失われると熱中症や脱水症状がおこり、10%が失われると意識障害、そして20%失われると死にいたります。

人間が生きていく上で酸素と同じくらい重要な水・・・しかし、現代の飲用水には大きなリスクがあります。

①乳幼児には要注意! 硝酸態窒素による汚染

硝酸態窒素は発癌性(特に胃がん)物質であると共に、体内でメトヘモグロビン血症という、酸素を運ぶヘモグロビンを変性させてしまう状態を引き起こし、死にもつながる酸素欠乏状態を引き起こします。

日本では大正末期に化学肥料を用いるようになってから始まったと言われており、地下水の硝酸態窒素は、化学肥料59%、家畜排泄物37%によるという試算もあるほどで、化学肥料と家畜排泄物が主原因だと言えます。

特に幼児は硝酸態窒素に非常に弱く、欧米では酸欠状態で体がブルーになって亡くなるケースが増え「ブルーベビー病」と言われ、多くの乳幼児が亡くなった例が出て、地下水の対策をとるようになりました。日本でも生後21日の乳児が亡くなった例が報告されています。

環境省が1994年から3年かかって河川や地下水の硝酸性窒素の汚染状態を調査したところ、全国5548ヶ所のうち259ヶ所で、硝酸性窒素の飲料水基準値を上回る数値を示していました。 また、1994年の水道統計では、上記の基準値を上回る浄水場は3件であったのに対して、2011年には13件とわずか7年の間で10件も増加していました。

硝酸態窒素は安定性の高い物質なので、浄水場では除去できないため、家庭の給水にも入ってきます。

また、沸騰しても数値が減ることはなく、逆に水分が減る分濃度が濃くなります。

近年はペットボトルのミネラルウォーターに含有していることが問題となっており、あるNPO法人の調査データでは有名10銘柄中8つから硝酸態窒素が検出されたという報告もあります。

②沸騰も効かない⁉ トリハロメタンの発癌性

水中の微生物によって分解されにくい成分が塩素と反応することでできる微量汚染物質が、クロロホルムを中心とするトリハロメタンです。

この物質は発癌性や変異原性を持つことが判っています。濃度自体は薄いとはいえ、長期にわたる摂取による悪影響が心配されています。

1972年、ロッテルダム水道のルーク博士は、ライン川の水にトリハロメタンが存在していることを発見しました。更に1974年に米国ミシシッピー川沿いのニューオリンズ市において泌尿器および消化器癌による死亡率の高いことが判明。その原因が水道水中の発癌性物質にあるとの指摘がなされ、トリハロメタンを含む82種類もの有機物が、同市の水道水中から検出されたのです。

その後の調査でこれらの有機物の多くが、発癌性や変異原性を持つことが明らかになったのです。

また、クロロホルムだけに限って言えば肝障害や腎障害を引き起こすことが知られています。

このトリハロメタンは沸騰する過程で最大5倍にまで増えてしまう厄介な物質です。

時期によっても違いますが実験上は最低10分以上の沸騰が必要とされています。

③お馴染み、残留塩素の有害性

経済の発展と共に上水道が整備され、水が綺麗になり感染症が激減しました。

その際に使用する塩素は殺菌効果が高く、しかもその効果が持続(残留)するというメリット(デメリットでもある)があります。持続性がなければ、浄水場で殺菌しても、家庭までの配水管を通る間に殺菌力を失い、水道の蛇口から出る水は、再汚染され菌の繁殖した危険なものになってしまいます。

給水栓における水の遊離残留塩素の下限値は0.1ppm以上と決まっていますが、上限は1ppm以下が望ましいという目標値になっています。

安全だと言いますが、熱帯魚に水道水をそのまま使用すると死んでしまいます。カルキ抜きをしなければならないのです。ということは少なからず人間の身体にも影響があるはずです。

これまで言われている弊害は、

・ビタミンを破壊してしまう(炊飯や野菜なども洗うとビタミンが破壊されます)
・お肌や毛髪のトラブルの原因となる(特にプール)
・アトピー性皮膚炎症状が悪化する
・米国では、アテローム性動脈硬化に起因する心臓発作や、脳血管障害の原因になっていると発表

また、塩素は気化しやすいので、浴室や温水プールでの吸気が一番危険だと言われています。目や呼吸器の粘膜を刺激して咳や嘔吐を呼び込み、重篤な場合には呼吸不全で死に至る場合もあると言われます。

ですから、塩素系漂白剤の取り扱いなどもしっかりしないと危険な訳です。

代表的な飲用水の害を3つ挙げましたが、水道水中に含まれる汚染物質はトリハロメタンだけではありません。

半導体工場などで使用されている有機塩素化合物(トリクロエチレンなど)をはじめ、最強の発ガン性物質といわれるMX、農薬、ポストハーベスト、アスベストなどが挙げられます。これらの物質は、発ガン性や変異原性があることが明らかになっています。

有機塩素化合物は地下数百メートルもの深井戸からも検出されています。一般に、地上の水が地下水脈にまでたどり着くのに100年ほどかかると言われています。その間に地中の層によって汚染物質が濾過され、しかも鉱石などにより適度なミネラル分を含んだ健康に良い水に生まれ変わるのです。

ところが有機塩素化合物は、地表から短期間で地下水脈に到達してしまいます。地下水脈は地中でつながっているため、容易に汚染が広がってしまうのです。

また、水道管の劣化によるアルミや錆止め材のメチレンジアニリンの混入も問題です。このように水道水には少なからず体に有害なミネラルが含まれていますので、長期使用には注意が必要です。

ミネラルウォーターやウォーターサーバーなら安全か?

ミネラルウォーターの水質基準項目は水道水と比べて32項目も少なくかなり緩い基準となっていましたが、2015年に改正があり、やっと39項目となりました。

ただし、水道にはその他に、水質管理目標設定項目が26項目と農薬類の水質管理目標設定項目が15項目もあります。

また、ミネラルウォーターと水道水の基準差にも差があり、 ヒ素、鉛などは約5倍、マンガンは4倍、フッ素は2.5倍などとミネラルウォーターのほうが緩い基準となっています。トリハロメタンよりも発ガンの危険性が高いと言われるヒ素の水質基準がミネラルウォーターの場合は水道水に比べて5倍緩い基準となっているのです。

これは、水道水は生活に必要不可欠で毎日飲用するもの、ミネラルウォーターなどはあくまでも個人の自由で、毎日飲むと仮定しなくてもよいもの、と考えているからです。

日本での市販のミネラルウォーターは食品衛生法により、中心部の温度が85度で30分以上加熱殺菌されたものとしています。また、農林水産省におけるミネラルウォーターの品質表示のガイドラインでは、殺菌処理の方法により4つに分類しています。

1.ナチュラルミネラルウォーター

ナチュラルウォーターの中でも、ミネラルをもともと含む地下水を原水とした水。処理方法はナチュラルウォーターと同じく、沈殿、ろ過、加熱殺菌に限る。日本で一般に「ミネラルウォーター」と呼ばれるタイプ。

2.ナチュラルウォーター

特定の水源から採水された地下水を原水とし、沈殿、ろ過、加熱殺菌以外の物理的、化学的な処理を行っていないもの。

3.ミネラルウォーター

ナチュラルミネラルウォーターの中でも、品質を安定させるためにミネラルの調整やばっ気、複数のナチュラルミネラルウォーター混合、紫外線やオゾンによる殺菌、除菌などの処理を行っているもの。

ボトルドウォーター

1~3以外の飲料水。例えば、純水、蒸留水、水道水など。処理方法の制限はなく、大幅な改変を加えてもよい。

また、ヨーロッパでのCODEXによるEUの「ナチュラルミネラルウォーター」の基準では、

1. 水源があらゆる汚染から完全に隔離、保護された地下水であること
2. ミネラル成分や採水時の温度が一定であること
3. 採水地で直接ボトリングされていること
4. 殺菌処理など一切の加工をせずに自然のままであること
5. 健康に良いと認められていること

となっており、身体には良い水ですが、時々雑菌の混入が問題となっています。

最近家庭でも増加してきたウォーターサーバー。昔と違い、空気が入り込まないタイプ(当院もこちらを使用)が主流になりつつあり、前よりは雑菌が混入しにくくなっています。

しかし、取水口や吐出口は要注意です。特に吐出口はコマめに清掃しないと黒カビが生えてきます…。サーバー会社からも細長いブラシを渡され、清掃するよう言われます。当院でも毎週1回必ず清掃するようにしています。

水は開封後常温での保存に限界があります。ミネラルウォーターは塩素が入っていないので、常温なら3日以内に使いきるのがベストだと言われます。サーバーのお湯も沸騰している訳ではないので、逆に菌が住みやすい環境になっていると言えます。

ウォーターサーバーはとても便利ですが、清潔面からすると家庭にはお勧めしにくいものだと言えます。

本来なら、水は通常、豊富なミネラルを含んでいます。

しかし、塩素消毒が行われて感染症が減った分、水道水からはミネラルが失われてしまいました。
ミネラルウォーターも安全性の面から殺菌して販売しているため、本来のミネラルが失われています。

全ての有害物質を取り除くようであれば、放射能汚染の時に話題になったRO水(逆浸透膜型)が、トリチウム以外の放射性物質をはじめ、すべてを除去できるので画期的な浄水法ですが、純水となってしまうので自然界のミネラルも全て取り除いてしまい、下痢もしやすくなるという欠点があります(価格も高い…)。

まずは、人にとって1番大事な水、しかも放射能汚染されてなく、水道水や土壌の有毒成分もなく、なおかつミネラルたっぷりとを含んでいる水を飲むことを心がけましょう。

そうすることで、身体にとって初めて「良い水」を摂ったと言えます。あくまでも「水」であって、清涼飲用水や牛乳などではありませんのでご注意ください。

健康マニアが最終的にたどり着いた究極の浄水器を是非お試しください!