治療院に行く前に知っておくべき『3つのこと』

① 国家資格が必要なのは3資格だけ!

まず、治療関係の職種で、開業するにあたって 国家資格が必要 なのは、

★鍼灸(鍼灸師)
★接骨院(=整骨院=柔道整復師)
★マッサージ(あん摩マッサージ指圧師)

の3資格のみです。

「整体」「カイロプラクティック」「リフレクソロジー」「足ツボ」「タイ古式マッサージ」「エステ」・・・などなど

上記3資格以外は、資格がなくても開業できます。

そうです、明日から誰でも整体師やリフレなどの技術者としてお店を持つことができてしまうのです。

・・・こう聞くと怖いですよね・・・だって、自分の体を預けて治してもらうのですから。

鍼灸師・柔道整復師・あマ指師の3つの資格は『国家資格(厚生労働省)』です。

3年間、厚労省もしくは文科省管轄の専門学校または大学に通い、解剖学や生理学、臨床医学論や病理学などの人体の仕組みや病気などの西洋医学的知識と、東洋医学概論や鍼灸理論などの東洋医学的知識を学び、臨床を含めた実技も同時に勉強していきます。

そして3年間の最後に国家試験を受けて、合格した人だけに免許証が渡されます。
その後、各都道府県に登録して初めて国家資格取得者となるのです。

以前に、整体学校を経営している会社で働いいた経験から言わせていただくと、無資格の方でも素晴らしい技術を持っている方や人間的にも魅力的な方はいらっしゃいます。

しかし、資格がなく開業できるため、スクールによって講習期間(酷いところでは2週間)もバラバラですので、知識や技術も人によってマチマチだということは頭に入れておきましょう。

何も調べずに、気軽に自分の身体を預けるようなことだけは絶対にしないようお気をつけください。

⇒厚生労働省の注意勧告

② にわか治療家の「健康被害」が増加中!

上述したように、整体院開業には資格が要らないため、ロクに修業もせず開業する『にわか治療家』も近年増えてきました。

整体師の方にとっても迷惑な話となっていますが、技術以上に身体に関する知識(解剖学や生理学)が未熟なため、通常ではありえないミスをしてしまうケースも報告されています。

これは、整体に限らずカイロプラクティックやエステ、各種マッサージでも同じです。

国家資格を所持しているはずの整骨院でも、柔道整復師を目指している学生が施術しているケースも多くあります。(学生は施術しないよう専門学校でも釘をさされているのですが……)

このような背景があり、最近 無資格者による「健康被害」が問題となってきたのです。

今まで「国家資格の有無」については野放しだったため、現在このことに関しての法整備がなされていません。

自分の大事な身体がもっとヒドくなってしまったら・・・そう考えると、気軽に治療院へ行くのは要注意です。

 

③ それぞれの技術の特徴を知ろう!

まずは各技術の定義を知ってください。ぞれぞれ簡単に解説いたします。

★国家資格あり

①あん摩マッサージ指圧

資格としては3技術がまとめられていますが、学校ではそれぞれの技術を学びます。

「あん摩」は中国を起源とし、按(おさえる)、摩(なでる)の技術で東洋医学の考えを用い、気血の調整をし治癒に導く療法です。

「マッサージ」は皆さんが良く使用する言葉ですが、西洋から持ち込まれた技術で、肌に滑剤(オイルやパウダー)を使用し、あん摩や指圧と違い心臓に向かって(求心性)施術する療法です。

「指圧」は様々な療法を取り入れ大正時代に日本で生まれた技術です。1点圧を基本とし生体の変調を調整する療法です。

②鍼灸

鍼灸は脈や舌などの状態から診断し、鍼や灸で経絡上にある経穴(ツボ)に刺激を与え、身体のバランスを整えることで自然治癒力を高める治療法です。

中国が起源ですが、日本でも独自の発達をし、様々な流派や技術が存在します。

③柔道整復

昔で言う「ほねつぎ」。柔術を応用した治療法で、骨折、脱臼、打撲、捻挫に対して医師の同意がなくても保険が適用となる非観血的療法です。肩こりなど、先述した疾患以外は保険適用とはなりません。

★民間資格

①カイロプラクティック

アメリカで生まれた手技療法であり、アメリカでは専門大学に通い試験合格後はドクターオブカイロプラクティックとして職についています。

アメリカでの定義は、筋骨格系と神経系疾患に特化した医療であり、疾病の原因が脊椎などの構造的な異常(サブラクセーション)にあるとの考え、その異常を手技で調整することで疾病を治すとされています。

日本では法整備されておらず、誰でも開業できる野放し状態となっています。

②整体

元々資格として存在していないため正確な定義はありませんが、元々はカイロプラクティックの日本語訳という意味で使われていました。

カイロプラクティックのように脊椎異常を調整するものもあれば、指圧のようなものもあり、現在ではその手技内容は完全に自由となってしまっています。

よく見かけるチェーン店系のマッサージで国家資格を持たないところは、「整体師」「セラピスト」「トレーナー」などど称して施術することが多いです。

③オステオパシー

アメリカで生まれた手技療法で日本では整骨療法と呼ばれていた時もありました。身体を1つのユニットして捉え、機能障害を、筋・関節・神経・血液・リンパ・脳脊髄液・内臓などを総合的に観察した上で見つけ、それを矯正することにより治癒させる療法です。これに関しても様々な手法が存在ます。

④その他

真面目なものから怪しいものまで様々な民間療法が存在しますので、十分気を付けてください。

いずれにしても、予約する前にしっかりと気になる治療院のホームページや、その先生が通っていた専門学校(プロフィールに大体記載しています)のホームページを見て、よくチェックしましょう。

※ 治療院選択の注意点 ※

①国家資格を持っているかどうか
②民間資格でも、HPなどで情報をオープンにしていて、どんな治療内容・技術なのか明確である
③肩書はいくらでも作れるので惑わされない(会長・講師・国際~・厚労省認定…など)
④クチコミは飲食店と同じで、話半分で見ておく(ベスト5のページで詳述

一番危険なのは、「うちは何でも大丈夫ですよ! 絶対治りますから、すぐ来てください!」と言ってしまう治療院です。

 

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