「燃やしていない」って本当? 「加熱式タバコ」の有害性を最新研究から考える
「YAHOO!ニュース」より転載
「燃やしていない」って本当? 「加熱式タバコ」の有害性を最新研究から考える
加熱式タバコは「燃焼させないので煙は出ない」「紙巻きタバコより害が少ない」とされ、日本では紙巻きタバコとの併用者を含め、喫煙者の4割以上が利用しています。でも、健康への影響が本当に小さいかどうかは、はっきりとはわかっていません。それは市場に登場してから10年あまりしか経っておらず、健康への長期的な影響がまだ十分に評価できないからです。それでも近年、加熱式タバコから出る物質を詳細に分析した研究が相次いで発表され、多くの有害物質が検出されたことで、いくつかの重要な事実が見えてきました。
エキスパートの補足・見解
加熱式タバコの煙からは、発がん物質(NNN、NNKなど)、多環芳香族炭化水素、重金属(ヒ素、鉛、カドミウムなど)といった有害物質が検出され、内分泌かく乱作用のある物質も含まれます。一部の有害物質は紙巻きタバコより多く検出されたとの報告もあり、また加熱式タバコからは一酸化炭素も検出されています。一酸化炭素は不完全燃焼で発生する物質なので、燃やしていないから害が少ないというタバコ会社側の説明を鵜呑みにできないことを示しています。さらに、加熱によって燃焼や熱分解に近い化学反応が起きていると考えられ、例えば加熱式タバコに多く含まれるグリセロールなどが熱分解されることで、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アクロレインなどの有害なカルボニル化合物へ変化することも知られています。
タバコ会社は、低タール、フィルター付きなどによる健康懸念の払拭をアピールした過去がありますが、実際は健康への悪影響は低減しませんでした。加熱式タバコも過去の製品群と同じ延長線上にあります。加熱式タバコには特有の化学反応と曝露があり、紙巻きタバコとの単純な比較ではなく、加熱式タバコ固有の健康影響として客観的に評価する必要があるのです。
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/a8239e87e28233e084393a0def73ecd3ff52e030
