<社説>首相の所信表明 暮らし軽視で責任欠く

「臨時国会が開会し、高市早苗首相は所信表明演説に臨んだ。飲食料品の消費税率引き下げ実現に意欲を示し、財源は「心配には及ばない」と訴えた。

 だが赤字国債に頼らないとしながら具体的な財源に触れず、2年後に税率を戻すことにも言及しなかった。財政運営への懸念に応えておらず無責任だ。

 首相は「強い経済」を強調し17分野への重点投資を柱とする成長戦略に時間を割いた一方、「責任ある積極財政元年」とも宣言した。円安や財政運営を懸念する米国や市場への配慮もにじみ、ちぐはぐな印象が残る。

 気になるのは、暮らしへの対策が乏しいことだ。飲食料品の消費税減税も物価高対策としての効果は限定的である。ほかにも日本社会は人口減少などに直面している。目前の難題に手を打たずして未来は描けない。

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